【思春期の落とし穴】発達障害と「うつ・摂食障害」の深い関係。二次障害を防ぐために大人ができること

【思春期の落とし穴】発達障害と「うつ・摂食障害」の深い関係。二次障害を防ぐために大人ができること
「風俗で働く女性の中には、うつ病を抱えている方が非常に多いんです。そして話を紐解くと、その背景には未診断の発達障害(ASDやADHD)があるケースが後を絶ちません」
これは、風俗で働く女性を支援する「風テラス」の坂爪氏が語る、衝撃的な現場の実態です。
発達障害そのものよりも、周囲の無理解や失敗体験の積み重ねによって心が折れてしまう「二次障害(うつ、不安障害など)」。
特に思春期は、この二次障害が最も起きやすい危険な時期です。
今回は、子どもたちを二次障害から守るために、大人が知っておくべき「特性」と「SNSのリスク」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL69から抜粋して作成しています。
講師は、合同会社ヨルミナ代表の坂爪 真吾先生(前 一般社団法人ホワイトハンズ代表理事)です。

なぜ「頑張りすぎて」倒れてしまうのか?
発達障害のある子どもたちの中に、「すごく真面目で頑張り屋さん」はいませんか?
実は、その「頑張り」こそが、二次障害のサインかもしれません。
自分の「限界」が分からない(身体感覚のモニタリング)
発達障害の特性の一つに、「自分の体の状態をモニタリング(把握)するのが苦手」という点があります。
- どれくらい疲れているのか分からない
- お腹が空いているのか、満腹なのか分からない
そのため、本当は体が悲鳴を上げているのに気づかず、「大丈夫です!頑張ります!」と走り続け、ある日突然限界を迎えて、うつ病や適応障害で倒れてしまうのです。
また、思春期に多い「摂食障害」も、単なるダイエット願望だけでなく、この「身体感覚の鈍さ」や「感覚過敏(特定の食感が無理)」が絡んでいるケースが多く見られます。

SNSと発達障害の「最悪な相性」
さらに現代の子どもたちを追い詰めているのが、SNS(ソーシャルメディア)です。
坂爪氏は、「発達障害とSNSは相性が悪すぎる」と警告します。
1. 比較による自己否定
SNSを開けば、同世代のキラキラした成功体験が溢れています。
特性により視野が狭くなりやすいため、それを見て「みんな凄いのに、自分はなんてダメなんだ」と極端に思い込み、自己評価を下げてしまいます。
2. 議論への没入
Twitter(X)などで、批判や議論に過剰にのめり込んでしまうのも特性の一つです。
ネガティブな情報に触れ続け、精神をすり減らしてしまうリスクが、定型発達の子ども以上に高いのです。
二次障害を防ぐ「他人の目」と「数値化」
では、どうすれば防げるのでしょうか。
本人が「疲れ」や「限界」を感じ取れない以上、精神論で解決することはできません。必要なのは「仕組み」です。
「自分の感覚」を基準にさせない
「疲れたら休んでね」という声かけは意味がありません(疲れた感覚がないからです)。
- 「1日〇時間勉強したら終わり」
- 「夜〇時になったらスマホはリビングに置く」
このように、客観的な数値やルールで限界ラインを決めてあげることが重要です。
ピアグループで知恵を共有する
また、同じ悩みを持つ当事者同士(ピアグループ)で、「私はこうやって頑張りすぎを防いでいるよ」という知恵を共有することも有効です。
「自分だけじゃない」と知ることは、孤立を防ぎ、心の安定に繋がります。
まとめ:将来を守るために、今「ブレーキ」を教える
思春期に二次障害を防げるかどうか。それは、その子の将来の人生(就労や生活)を大きく左右します。
「頑張ること」よりも、「適切に休むこと」を教えるのが、大人の役割です。
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