【BCPと避難訓練】生存率が2倍変わるデータとは?|マンネリ訓練が「災害関連死」を防げない理由

【BCPと避難訓練】生存率が2倍変わるデータとは?|マンネリ訓練が「災害関連死」を防げない理由

皆様の事業所では、避難訓練を「法令で決まっているから」という理由だけで、なんとなくこなしていませんか?

「どうせ本番ではパニックになる」
「訓練通りにはいかない」

そんな声も聞かれますが、実は「訓練に参加したことがあるかどうか」で、生存率が劇的に変わるというデータが存在します。

今回は、東日本大震災や熊本地震の教訓から、「本当に命を救う訓練」と、助かった後の命を守るための「訪問系サービスのBCP」について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL98から抜粋して作成しています。

講師は、一般社団法人福祉防災コミュニティ協会 代表理事の鍵屋 一(かぎや はじめ)先生です。

データで証明された「訓練すれば助かる」

宮城県七ヶ浜町で行われた調査によると、震災前に「津波避難訓練に参加した人」は、参加していない人に比べて2倍多く避難行動をとっていました。
さらに、「自分がいる場所は津波浸水域だと知っていた人」は、3.46倍も多く避難していました。

なぜ倍率が変わるのか?

人間は災害時、「まだ大丈夫だろう」と動けなくなる(正常性バイアス)生き物です。
しかし、訓練によって「逃げる」という行動を体に覚え込ませておくことで、避難への心理的ハードルが下がり、迷わず動けるようになるのです。

訓練は、単なる予行演習ではなく、「逃げるスイッチ」を作るための科学的な手段です。

やってみて初めてわかる「19分の壁」と「段差の恐怖」

ある高齢夫婦(95歳と86歳・車椅子使用)の避難訓練の事例をご紹介します。
彼らの地域は、地震発生から19分で津波が到達する恐れがありました。

支援者(なんと近所の86歳の町会長さん!)と共に避難を開始し、15分ほどで安全地帯へ到着。「間に合ったね」と安堵したのも束の間、最後の最後で問題が起きました。

「階段(段差)が上がれない」のです。

お婆さんは杖をつき、後ろから支えられて必死に立ち上がり、時間をかけてなんとか登り切りました。しかし、本番の津波は待ってくれません。

訓練で見つかる「死角」

「ここにスロープを用意しておかないと、本番では間に合わない」
この事実は、机上の空論ではなく、実際に体を動かして訓練したからこそ判明した「死角」です。
「できないこと」を見つけ、対策(スロープ設置など)を打つことこそが、訓練の本当の目的です。

熊本地震の教訓「直接死の4.5倍が関連死」

命からがら避難できたとしても、障害のある方には過酷な運命が待っています。
2016年の熊本地震では、建物の倒壊などで亡くなった方(直接死)が50人だったのに対し、避難生活のストレスや持病の悪化などで亡くなった「災害関連死」は276人に達しました。

実に4.5倍以上の人が、地震の「後」に亡くなっているのです。

なぜ障害者は避難所に行けないのか?

多くの指定避難所は、地域住民で溢れかえります。
パニックになりやすい知的障害の方や、医療的ケアが必要な方は、体育館のような集団生活の場にいられず、「追い出される」形になってしまいます。

その結果、多くの障害者がどうしたか?

  • 車中泊
  • 壊れかけた自宅
  • ビニールハウス

こうした「避難所外」の過酷な環境で孤立し、支援が届かず、体調を崩して亡くなってしまったのです。

訪問系・相談系BCPの使命は「孤立させないこと」

避難所に行けない人(避難所外避難者)をどう守るか。
行政も「避難所」の運営で手一杯になり、在宅や車中泊の人まで手が回りません。

そこで命綱となるのが、日頃から関わっている「訪問介護」「相談支援」などの福祉事業所です。

「災害だから休みます」では命に関わる

訪問系・相談系事業所のBCP(事業継続計画)において最も重要なのは、「災害時こそ、利用者を見捨てない」という覚悟です。

  • 安否確認の優先順位:誰から連絡するか決めているか?
  • 事業継続の判断:「危ないから全休」にするのではなく、「命に関わる利用者だけは訪問する」という選別ができているか?

行政の支援が届かない空白の期間、孤立した障害者の元へ駆けつけられるのは、皆様しかいません。

まとめ:訓練とBCPは「見えないリスク」を可視化するツール

避難訓練は、階段やスロープの不備といった「物理的なリスク」を可視化します。
そしてBCPは、避難所に入れない障害者の孤立という「社会的なリスク」を可視化し、対策を立てるためのものです。

どちらも、平時にやっておかなければ、有事には絶対に機能しません。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • 効果的な避難訓練のシナリオ作り
  • 訪問系・相談系事業所に特化したBCP策定のポイント
  • 被災地での障害者支援の実例

など、現場ですぐに役立つ実践的な防災プログラムを配信しています。
「作っただけ」「やっただけ」で終わらせない、命を守るための防災を今すぐ始めましょう。

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