【障害支援区分のおさらい】手帳の等級とは違う?判定プロセスと「聞き取り調査」で失敗しないためのポイント
【障害支援区分のおさらい】手帳の等級とは違う?判定プロセスと「聞き取り調査」で失敗しないためのポイント
障害のある方が、生活介護や施設入所支援、重度訪問介護などの「介護給付」を利用する際に必ず必要となるのが「障害支援区分」です。
現場の管理者やサビ管の皆様はよくご存じかと思いますが、利用者様やご家族の中には「障害者手帳の等級=支援区分の重さ」と誤解されている方も少なくありません。
また、区分の判定を決める「認定調査」において、回答の仕方を間違えてしまい、実態に合わない軽い区分が出てしまうケースも散見されます。
今回は、改めて「障害支援区分」の仕組みをおさらいするとともに、適正な評価を受けるための「聞き取り調査」のポイントについて解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL42から抜粋して作成しています。
講師は、全国手をつなぐ育成会連合会 常務理事 兼 事務局長の又村あおい(またむら あおい)先生です。

障害者手帳とは「別物」である
まず大前提として、障害支援区分と障害者手帳の等級は別物と考えてください。
障害者手帳はあくまで医学的な障害の程度を示したものですが、障害支援区分は「その人の障害特性に応じて、どのくらいの支援(介護)が必要か」を指標化したものです。
そのため、以下のようなケースは往々にしてあり得ます。
- 手帳は重度(1級)だが、身の回りのことは自分でできるため、支援区分は軽い。
- 手帳は軽度(B判定等)だが、行動障害やパニックがあり常時見守りが必要なため、支援区分は重く出る。
「手帳が軽いから区分も低いだろう」という思い込みは捨て、その人の「生活上の困難さ」を見ることが重要です。
判定は「コンピューター」と「専門家」の2段階
障害支援区分は、以下のプロセスを経て決定されます。
- 認定調査(聞き取り):調査員による80項目のチェック。
- 医師意見書:かかりつけ医による医学的見地からの意見。
この2つの資料をもとに、2段階で判定が行われます。
1次判定(コンピューター判定)
聞き取り調査のチェック項目(できる・できない等)をコンピューターに入力し、全国一律の計算式に基づいて「区分1〜6」の目安を弾き出します。
2次判定(市町村審査会)
1次判定の結果に加え、医師意見書の内容と、認定調査の「特記事項(備考欄)」を確認し、医療・福祉の専門家が最終的な区分を確定させます。

最重要!「聞き取り調査」で損をしないために
このプロセスの中で、最も現場の支援者がサポートすべきなのが、最初の「認定調査(聞き取り)」です。ここでの回答一つで、結果が大きく変わってしまいます。
「トイレは一人でできますか?」への回答
例えば、調査員にこう聞かれたとします。
ご本人が「はい、できます」と答えた場合、調査員は「できる(支援不要)」にチェックを入れます。これで確定してしまいます。
しかし、実態はどうでしょうか?
- 「自宅の使い慣れたトイレならできる」
- 「外出先のスーパーなど、初めての場所では混乱してできない」
- 「調子が悪い時は失敗することがある」
もしこのような状況であれば、制度上は「できる」とは言えません。
認定調査における「できる」の定義
障害支援区分の調査において「できる」と判断されるのは、以下の条件を満たす場合のみです。
「いつでも、どこでも、誰とでも、1から10まで一人で完璧にできること」
環境が変わるとできない、声かけや見守りが必要、日によってムラがある。
これらは全て「一部介助」や「できない」に該当します。
ここをご家族やご本人が理解していないと、「(家では)できます」と答えてしまい、結果として本来必要なサービスが受けられなくなったり、事業所への報酬単価が下がってしまったりする事態になりかねません。
まとめ:正しい区分認定には「職員のサポート」が不可欠
障害支援区分は、利用者様が適切なサービスを受けるためのパスポートであり、事業所にとっては経営(報酬)に関わる重要な指標です。
認定調査の際は、可能な限り普段の様子を知る職員が同席し、
「本人はできると言っていますが、外出先では介助が必要です」
と、「特記事項」に残るように実態を伝えるサポートが必要です。
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