【親なきあと】「障害のある子に全財産を残したい」は危険?遺言でも防げない「遺留分」のトラブルとは

【親なきあと】「障害のある子に全財産を残したい」は危険?遺言でも防げない「遺留分」のトラブルとは

「きょうだいは自分で稼げるけれど、障害のあるあの子は働けないかもしれない…」

そう考えたとき、親御さんが「障害のある子に、できるだけ多くの財産を残したい」と願うのは当然のことです。
しかし、その愛情がもとで書いた遺言書が、残された兄弟姉妹の仲を引き裂く「火種」になってしまうことがあります。

今回は、遺言書を書く前に絶対に知っておくべき法律のルール、「遺留分(いりゅうぶん)」について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL27から抜粋して作成しています。

講師は、親なきあと相談室の主宰の渡部 伸(わたなべ しん)先生です。

遺言書よりも強い権利?「遺留分(いりゅうぶん)」の正体

遺言書は、故人の最後の意思表示であり、原則としてその内容は尊重されます。
しかし、遺言書の内容があまりにも不公平だった場合、残された家族の生活が脅かされてしまいます。

そこで法律では、配偶者や子供などの相続人に、「最低限これだけは遺産をもらえる権利」を保障しています。これが「遺留分」です。

極端な例:「愛人に全額あげる」

例えば、1億円の資産を持つ父親が「愛人に全額相続させる」という遺言を残したとします。
妻や子供は一銭ももらえないのでしょうか?

いいえ、違います。
妻や子供は、愛人に対して「私たちの遺留分(権利)を返してください」と請求することができます(遺留分侵害額請求)。
つまり、遺言書よりも遺留分の方が「強い」場合があるのです。

「全額残したい」が招く、兄弟間の骨肉の争い

では、これを障害のある子がいる家庭で考えてみましょう。

【事例】

  • 財産:6,000万円
  • 家族:母、障害のある長男、健常の次男・三男
  • 父の遺言:「母に1,000万円。障害のある長男に5,000万円。次男・三男は自立しているから0円」

お父さんが亡くなった後、この遺言を見た次男・三男はどう思うでしょうか。
「兄さんは大変だから仕方ないね」と納得してくれれば良いのですが、現実はそう甘くありません。

「なんで俺たちは0円なんだ!」
「親父は兄さんばかり可愛がっていた」

さらに厄介なのが、次男・三男に配偶者がいる場合です。
「あなたも貰える権利があるんだから、しっかり請求してきなさいよ」と横から言われることで、争いが激化するケースが非常に多いのです。

お金は残せても「きょうだいの縁」が切れてしまう

もし次男・三男が「遺留分」を主張すれば、法律上、長男は受け取った5,000万円の中から、弟たちにお金を渡さなければなりません。

結果としてどうなるでしょうか。
お金は法律通りに分配されますが、「兄弟の仲」は最悪になります。

「あいつのせいで揉めた」
「もう面倒なんて見たくない」

障害のあるお子さんにとって、将来一番の頼りになるはずの「きょうだい」との縁が、親の書いた遺言書のせいで切れてしまう。これが「親なきあと」における最大のリスクです。

トラブルを防ぐカギは「生前の家族会議」

では、どうすればよかったのでしょうか。
ポイントは、「誰にも言わずに勝手に遺言を書かない」ことです。

  • 「長男には就労が難しいため、生活費として多く残したい」
  • 「その代わり、次男・三男には別の形で感謝しているし、負担をかけないように準備もしている」

このように、生前に家族で話し合い、兄弟の理解を得ておくことが必要です。
事前に「なぜこの配分なのか」という親の想いを伝え、合意形成ができていれば、遺留分を請求されるリスクはぐっと減ります。

まとめ:遺言書は書き方次第で「火種」になる

遺言書は、家族への最後のラブレターです。
しかし、法律(遺留分)や家族の感情を無視して書けば、それは争いを招く「挑戦状」になってしまいます。

「うちは仲が良いから大丈夫」と思わずに、正しい知識を持って準備をすることが大切です。

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