【NZに学ぶ】なぜニュージーランドは「国連のモデル国」になれたのか?施設全廃と「顔の見える関係」が作ったインクルージョン
【NZに学ぶ】なぜニュージーランドは「国連のモデル国」になれたのか?施設全廃と「顔の見える関係」が作ったインクルージョン
ニュージーランド(NZ)が、国連の「障害者権利条約」策定において中心的な役割を果たし、世界のモデル国とされていることをご存じでしょうか。
株式会社Lean on Meの志村代表が現地を視察して痛感したのは、「知的障害や自閉症のある当事者の声が、しっかりと社会に届いている」という点です。
なぜNZでは、これほどまでに当事者主体の社会作りが進んでいるのでしょうか?
ニュージーランド障害者庁(ワイカハ)のマット・フロスト氏へのインタビューから、その背景にある「2つの要因」が見えてきました。
この記事は、スペシャルラーニングのSL159から抜粋して作成しています。
講師は、ニュージーランド障がい者庁 WhaikahaのMatt Frost(マット フロスト)先生です。

要因①「小さい国」だからこそ、障害名より「人」を見る
マット氏は、NZがインクルーシブになれた理由の一つに「小さな国であることの幸運」を挙げています。
NZは人口約500万人の島国。「どこに行っても、みんながお互いの顔を知っている」ようなコミュニティの近さがあります。
マット氏は自閉症当事者ですが、子供の頃のエピソードをこう語ります。
「私が他の人と違った行動を取っても、みんな『ああ、あれは地元の先生の息子さん(マット)だね』と、私が誰であるかを知っていました」
ここには大きなヒントがあります。
知らない人が奇妙な行動をすれば「怖い・迷惑」となりますが、「〇〇さんの息子」と知っていれば、それは「個性」として許容されるのです。
「障害名」というラベルではなく、「一人の人間」として地域に認知されていること。これがインクルージョンの土台となっています。
要因② 20年前の英断。「大規模施設の全廃」
もう一つの大きな要因は、国の政策としての「脱施設化(Deinstitutionalization)」です。
かつてはNZでも、障害者は施設に入ることが当たり前でした。実際にマット氏のご家族も、周囲から「息子を大規模施設に入れるべきだ」と勧められたそうです。
しかし、ご家族はそれを拒否しました。地域の普通の学校に通わせ、大好きなスポーツ(クリケット)をさせました。
そして約20年前、ニュージーランド政府は大きな決断を下します。
「大規模な入所施設をすべて閉鎖する」
「隔離して管理する」のではなく、「コミュニティの中で、家族や友人と共に生きる」。
国がこの方向に舵を切り、退路を断ったことで、地域社会全体が「どうやって共に生きるか」を考えざるを得ない環境が作られたのです。
公平(フェア)であることへの強い意志
もちろん、施設をなくしただけですべてが解決したわけではありません。
マット氏も「精神障害の方への支援など、まだまだ課題(チャレンジ)はある」と正直に語っています。
しかし、NZ社会には「誰にとってもフェア(公平)であること」を重んじる国民性があります。
課題があっても、「隔離」には戻らない。
できる限りの機会を提供し、グローバル市民としてリーダーシップを発揮する。
この強い意志が、当事者のエンパワメント(力を引き出すこと)につながり、国連のモデル国としての地位を築いたのです。

まとめ:まずは「本人の声」を聞くことから
日本においても「地域移行」が叫ばれて久しいですが、NZの事例は私たちに問いかけます。
- 私たちは、利用者様を「障害者」として管理していないか?
- 地域の人に「〇〇さん」という個人として紹介できているか?
- そして何より、「どう生きたいか」という本人の声を本当に聞いているか?
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