導入事例

IT導入補助金の手厚い申請サポートが決め手!受け継がれる学びの文化をイーラーニングで加速させる

法人名: 北摂杉の子会 JJおおさか
サービス種別: 法人全体

大阪府高槻・茨木地区の知的障がい児を持つ親たちによって、1993年に現法人の前身である「杉の子会」を結成。
1998年2月に認可を受け、「社会福祉法人北摂杉の子会」を設立する。
「地域に生きる」を理念に掲げ、障がいのある方が生まれ育った、あるいは慣れ親しんだ地域で、その人らしい生活や社会活動ができるよう支援したいと高槻市を中心に約20の福祉事業所を運営している。
職員数は約450名。 理事長は大阪知的障害者福祉協会をはじめ各協会・委員などの要職として活動している松上利男氏。

−2019年からスペシャル ラーニングを導入いただいています。
導入のきっかけを教えてください。


私たちの法人では、5年ごとに中期計画を策定しています。

2019年は、第4次中期計画を立てた直後でした。

計画の内容を法人全体に浸透させる方法を模索していたところ、

当法人の理事長と志村社長とのご縁があり、

中期計画を広く紹介するための動画を共同で作ろうという話が持ち上がって

動画制作が始まったのです。

第4次中期計画には5つのビジョンがありましたので、

職員の方が理解しやすいように動画で解説し、

それをスペシャル ラーニングを使って視聴できるようにしました。


−最初は研修ツールとしての活用ではなく、
法人内で共有するための動画管理ツールとしての利用開始だったのですね。


そうですね。せっかく作るなら法人独自のものを作って、

職員の方に還元できるものがいいと考えました。

タイミング的に、中期計画のビジョンが取り上げやすかったのです。


−2019年はまだWeb上で何かを共有することは、今ほど一般的でなかったですよね。
スペシャル ラーニング導入以前は、研修に対してどのような課題がありましたか?


北摂杉の子会は職員数450名ほどの法人で、スペシャル ラーニング導入前から

年に4回ほど対面での全体研修をおこなっていました。

各事業所での取り組みを発表し、

理念浸透につながるようなテーマで研修を開催していたのですが、対面で約450人の職員の方が全員集まるのは物理的に難しい状況でした。


また職員の半数以上がパートタイマー職員であることに加え、

夜勤がある事業所もあり、全員が研修を受けられていませんでした。

実際に研修に参加できるのは、正職員150人のうち100人前後。

自主的に外部の研修に積極的に参加するなど勉強熱心な職員の方も

多くおりますので、自己研鑽という概念は法人内で浸透していました。

できれば全ての職員の方が研修を受けられる環境にしたいという課題を

感じていました。


−職員数が多く、研修の進め方や理念を浸透させることの
難しさもあったと思いますが、その他の課題もあったのでしょうか?

星明さんのお話されている写真

−導入から4年が経ちますが、
導入当初と比較してコンテンツ数もかなり増えています。
最初に使い始めた時のコンテンツ数は満足できるものでしたか?


たしかに最初は今ほど多くなかった印象ですね。

私たちは、あくまでも中期計画のビジョンを浸透させるための動画を視聴させることをメインとしていたので、コンテンツ数はさほど気にしていませんでした。


イーラーニングとしても利用されている現在、視聴率はいかがでしょうか?


対面、非対面に関わらず、

元々勉強熱心な職員の方はさらに熱心に学んでおられるようになりました。

しかし、勉強熱心で自己研鑽に励む方は全員ではありません。

その他の人も視聴が進むよう、力を入れる必要があると感じています。

リーン オン ミーさんからの提案で、

LINE公式アカウントを活用した方法で視聴を後押しする案も出ているので、

今後試していこうと考えています。


−スペシャル ラーニングを導入して職員の方に周知・浸透させるため、
取り組んだことについて教えてください。


導入当初は、朝礼や終礼、職員会議などで積極的に周知を行いました。

また、メールやチャットを通じて情報を伝達しました。

特に使い始めの段階では、地道にやっていくしかないですね。


新しいコンテンツが増えることに対して、どう思われますか?


私個人としては、いいと思っています。

ただ、職員の方の好みによっては、コンテンツが多く視聴を迷う場合もあるのではないでしょうか。

どこから見ればいいかわからない、という人もいるので、私の方で新しく出たコンテンツをお知らせしたり、おすすめをしたりしています。


−去年に比べ、合計学習時間が2.5倍ほど増えていますが、要因はなんだと思われますか?


はっきりとした要因はわからないですが、

毎月の会議でイーラーニングをどのように活用していくかが取り上げられ、

職員の皆さんがイーラーニングに意識を向ける機会が

増えたことはひとつあると思います。


また、新入職員が予想以上に

積極的にコンテンツを利用していることも考えられます。

内定者には入職前にアカウントを付与しており、

その段階で学習を開始している新入職員が増えたことで

学習時間が増加した可能性がありますね。


また、時期や部署によっては残業が少なく時間的に余裕ができることもあるので、

部長たちがその時間をイーラーニングで学習する時間に

充てていることも考えられます。


−内定者に早めにアカウント付与をされるのは、とても効率的ですね。
法人として、全員が型に当てはまった同じ研修を受けていくよりは、
職員それぞれの自己研鑽を推奨しているイメージでしょうか?


そうですね。職員の方には興味のある研修を受講して

支援に活かしてもらいたいと思っています。

新入職員が研修を受けている写真

−自己研鑽を推奨する文化が法人に根付いているのでしょうか?


今の理事長は元々入所施設の施設長で、現場の状況をよくわかっています。

勉強をすることの必要性をいろんな場面で話しており、

熱心な職員をノースカロライナや韓国など海外での現地視察に

理事長自らが連れていくこともあります。


自己研鑽を通じて職員たちに成長してもらいたいというメッセージをたびたび発信されているので、管理職から現場の職員の方たちにも伝染していき、法人の文化として根付いているからだと思います。


−学び続けることが文化として根付いていて、
いい意味で普通になっているということですね。


他の法人さんとも交流があるのですが、
やはり優秀な職員さんはよく勉強されていますし、

色々なことをよく知っていて目の前の利用者さんに対して

様々な視点で深く考えて支援されていると感じます。

その姿に刺激を受けて「もっと勉強しなければ」と感じる職員も多くいますね。

その点は好循環になっているのではないでしょうか。


−学びに対しての文化が元々あるからこそ、
スペシャル ラーニングがマッチして学習時間増加につながっているのですね。


そうですね、そのように感じています。

ジョブジョイントおおさか

−スペシャル ラーニングには、コンテンツ視聴の他、
管理者が職員の学習状況を確認できるなど、管理者目線で使える機能もあります。
研修コンテンツ以外でいいところはありますか?


以前はサイトにログインしないと確認できなかったレポート提出機能が、

メール通知されるようになって進捗状況をより把握しやすくなりました。

職員が提出したレポートの内容や感想をすぐに把握でき、

職員それぞれの興味や学習を通じて変化した価値観など、

各々の様子を理解できます。

職員の方の評価にも役立つ有効な機能であり、必要だと感じています。


−その他、気に入っている機能や実際の活用方法があれば教えてください。


就労継続B型事業所のララショコラという部署では、

研修計画に基づいて視聴するコンテンツを決めておき、

職員がそれらを受講しています。

この内容をもとに、ディスカッションを行いながら、

職員同士で意見を共有してディスカッションしています。

なかなか思うように進められていない現状はありますが、

スペシャル ラーニングはグループワークの場面など、

様々な使い方ができそうだと感じています。


−ディスカッションの内容はどんなものなのでしょうか?


視聴後の感想を伝え合うといった気軽なディスカッションをしていると思います。

レポートを提出したり発表したりするよりは、

堅苦しくならず気軽に意見や感想を言い合って

他者の考えを知ったり学びにしていく機会になればいいなと思っています。


−なるほど。部署ごとのディスカッションに関しても、
法人の文化がよく表れていますね。


あとこれは余談ですが、私が個人的に気に入っている機能があって、マイページで動画の再生速度を個別に設定できるようになったのは本当に便利ですね。

いつもコンテンツを2倍速で視聴するのですが、

以前は毎回手動で再生速度を設定し直す必要があり、煩わしさを感じていました。

その手間がなくなったことで、さらに利用しやすくなったと感じています。


−ありがとうございます。
ユーザーの生の声を吸い上げて機能に反映させる意味も含め、
カスタマーサクセスのメンバーと定期的に面談をさせていただいていますが、
サポートについてはいかがでしょうか?


私たちが月に1回行っている会議に、

リーン オン ミーさんも参加してくださっています。

その際に1ヶ月の視聴状況や進捗について共有し、

最新コンテンツに関することや機能改善の進捗など情報提供していただいています。

しっかりとコミュニケーションが取れている点は素晴らしいと感じていますね。

またリーン オン ミーさんの方で、

スペシャル ラーニングの利用状況を数値化してくださっている点も助かっています。

進捗状況をレポートで通知してくださるので、

管理者としてはたいへんありがたいです。

−星明さんの推しコンテンツがあれば、教えてください。


私も時々出演させていただいているのですが、インクルテックニュースです。

一部の職員の方からも好評でした。

ポジティブ、ネガティブに関わらず福祉業界の

いろんなニュースについて雑談のような雰囲気で話しているコンテンツです。

こういう話を職員同士がスタッフルームで話す機会は意外と少ないので、

もう少し更新頻度が高くてもいいと思うほどです。


私も時飲み会の席で出るような、

個人の価値観が垣間見られる話題を多く取り上げているニュース性のあるもので、

いいコンテンツだなと思っています。

ニュースを切り取って発信されるものってあまりないですよね。

そこにディスカッションがあるという価値が付帯していることがポイントだと思います。 福祉の仕事は支援者の人柄で成り立つ部分もある仕事なので、

人柄が見えるああいったニュースの雑談はちょうどいいなと思います。

「この人はこういうことを大事にしているんだ」と気づきがあるのがインクルテックニュースの良さ。

人それぞれの価値観に触れることができるので、

いち視聴者としてはとても刺激になっています。


−人権擁護や挨拶の基本など、支援に直結するコンテンツを選ぶ方が多い中で、
星明さんがインクルテックニュースを選ばれたのは意外でした。
インクルテックニュースは、全編視聴率(最初から最後まで視聴する率)が高い
コンテンツなので、楽しく見ていただいている方が多いのかもしれません。


このコンテンツは、映像を見なくてもラジオのように聞けるため、

ウォーキングしながら聞いたりもしています。

このような気軽なコンテンツがもっと増えると良いと思います。

支援者が柔軟な価値観を持ったり、 物事を多角的に捉えられるようになるためには、日々さまざまな価値観に触れて情報を仕入れることが大切だと考えています。


情報収集を習慣にしている人ほど、優秀な支援者になっていると感じます。

どうしても無意識の偏見が出てしまい、わざとではないけれども支援者側の価値観を押し付ける形になってしまうことや、 利用者さんがそれを感じ取ってしまうことがあります。いろんな人が思いを持って支援に取り組んでいることを知ることは、

とてもいい刺激になります。

しかも気楽に学べるのはちょうどいいなと思っています。

−スペシャル ラーニング導入を検討している方へ、
先輩ユーザーからのアドバイスがあれば、お願いします。


職員の方にいろんな研修を受けてほしいのであれば、

スペシャル ラーニングの活用は手っ取り早い手段だと思います。

幅広く福祉に関して勉強しながら、

支援者として頑張ってほしいと感じている管理者の方や法人にとって、

スペシャル ラーニングは人材育成等の投資的な意味も込めて

いい研修ツールなのではないでしょうか。


基本的なビジネスマナー、福祉の基本をはじめ、

気軽に見られるコラムのようなコンテンツもありますし、

講師による専門的な解説などもあります。講師の先生方も、

普段は各地で講演会をされているような業界で著名な方々が出演されています。


−今後、リーン オン ミーやスペシャル ラーニングに期待することはありますか?


先ほどの再生速度の話もそうですが、

煩わしさが少しずつ解消されていくことが大事だと思っています。

メール通知機能の活用もそうですし、

今後コンテンツ数が増えれば選択肢が多くなって情報が煩雑になりがちなので、

リコメンド機能のようなものがあると嬉しいですね。


現場の職員の方たちは、

施設内のパソコンやタブレットで見ていることがほとんどです。

反対に私自身はスマホでスペシャル ラーニングを見ることが多く、

倍速設定もして、ID・パスワードもスマホが記憶しているので、

ストレスなく視聴開始ができます。

こういう設定などのフォローを現場でするにも限界がありますし、 とはいえ、視聴するまでに手間がかかり、見るのが億劫になってしまうのはもったいないですよね。

視聴環境やデジタルデバイスの得手不得手に関わらず、

ログインがすぐにできて見たいコンテンツがすぐ見つけられるような、

見る側の状況に左右されない「いろんな使いやすさ」が

実現するともっと変わるだろうなと思います。


もう一点は、スペシャリストを目指す職員向けのコンテンツの充実ですね。

現状のコンテンツは基本的な部分が多く、

キャリアアップに絡めての活用が難しいと感じています。

強度行動障がいのコンテンツは、

有名な先生方が出演されていて内容も充実しているのですが、

臨床心理士、公認心理士や作業療法士、看護師などより専門的な

コンテンツも増えてくるとさらに使いやすくなるかなと思います。


今後もスペシャル ラーニングが皆様の助けになるよう、
いただいたご意見を参考にさらにブラッシュアップさせていきたいと思います。
この度は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

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