【虐待発生時の初動】「行政の判断待ち」は命取り!委員会が即座に行うべき検証と謝罪

【虐待発生時の初動】「行政の判断待ち」は命取り!委員会が即座に行うべき検証と謝罪

もし、あなたの事業所で「職員による利用者への虐待疑い」が持ち上がったら、まず何をしますか?

もちろん、市町村への通報は法律上の義務です。しかし、通報した後に「行政が虐待と認定するかどうか、結果が出るまで待とう」と考えてしまってはいないでしょうか?

実は、その「待ち」の姿勢こそが、後のトラブルを拡大させ、検証や謝罪を不可能なものにしてしまう最大の原因です。

今回は、虐待防止委員会の重要な役割の一つである「発生後の検証と再発防止策」について、スピード対応が求められる理由を解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL39から抜粋して作成しています。

講師は、元 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課地域生活支援推進室 虐待防止専門官/障害福祉専門官であり、現在、社会福祉法人みんなでいきる 理事/障害福祉事業部長の片桐公彦先生です。

行政の「虐待認定」には時間がかかる

虐待防止法に基づき通報を行うと、行政(市町村)による事実確認調査が入ります。しかし、行政が調査を行い、内部で協議し、最終的に「これは虐待である」と認定を下すまでには、かなりの時間を要します。

ケースによっては1ヶ月、2ヶ月、長いと3ヶ月以上かかることも珍しくありません。

この数ヶ月間、「行政の結果待ちだから」と事業所が手をこまねいていると、現場では何が起きるでしょうか?
証拠は散逸し、当事者の記憶は薄れ、被害を受けた利用者様やご家族の不信感は募る一方になります。

【実例】半年後の検証・謝罪がいかに困難か

ここで、実際にあった「対応が遅れたケース(高齢者施設の事例)」をご紹介します。

ある施設で、虐待通報があった案件の検証をしようとしたところ、対象となる事案が「半年も前」のものでした。このタイムラグが、致命的な問題を引き起こしました。

1. 検証ができない(記憶の風化)

半年も経つと、当事者である職員も、被害を受けた利用者様も、当時の詳細な状況(シチュエーション、会話の内容、前後の文脈)を忘れてしまっています。
特に利用者様に認知症や知的障害がある場合、半年間の記憶を正確に辿ることはほぼ不可能です。結果として、「事実は闇の中」となり、再発防止策も立てようがなくなりました。

2. 謝罪が受け入れられない(今さら感)

半年経ってからご家族に「実は半年前、こういうことがありまして…申し訳ありません」と謝罪に行ったらどうなるでしょうか。
当然、「何を今さら言っているんだ!」「半年間も隠していたのか!」「何を管理しているんだ!」と、火に油を注ぐ結果になります。

初動の遅れは、単なるミスではなく、事業所の信用を根底から覆す事態を招くのです。

委員会は「独自判断」で検証・再発防止に動くべき

虐待防止委員会が果たすべき役割は、行政の下請け調査機関ではありません。「自浄作用を持つ組織の司令塔」です。

行政から「虐待です」と言われるのを待つ必要はありません。
事業所として調査し、「行政の認定はまだだが、自分たちの基準では明らかに不適切である(虐待の疑いが濃厚である)」と判断したならば、即座にアクションを起こすべきです。

虐待防止委員会がすぐにやるべき3つのこと

  1. 即時検証:記憶が鮮明なうちに、関係者へのヒアリングと記録の保全を行う。
  2. 早期謝罪:事実関係が判明し次第、速やかにご本人とご家族に説明・謝罪する。
  3. 再発防止策の実行:なぜその行為が起きたのかを分析し、翌日から業務フローや環境を改善する。

「早め早め」に動くことが、結果として利用者様を守り、職員を守り、法人の社会的信用を守る唯一の方法です。

まとめ:危機管理対応は「準備」がすべて

虐待事案は起きないことが一番ですが、万が一「疑い」が生じた時、あなたの法人の委員会は即座に機能しますか?
それとも、行政の顔色を伺って立ち尽くしてしまいますか?

対応を一歩間違えれば、法人の存続に関わるのが虐待事案の怖さです。だからこそ、平時から「発生時のシミュレーション」をしておく必要があります。

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