【個別支援計画】「作りっぱなし」はNG!年度末の評価で一番大切な“顧客満足度”という視点

「計画書を作って、役所に提出して終わり」
「ファイルに綴じたまま、1年間見返していない」
残念ながら、個別支援計画がそんな「形式だけの書類」になってしまっている現場も少なくありません。
計画は、立てて終わりではありません。実行し、途中経過を確認(モニタリング)し、最後に「評価」をして初めて完結します。
今回は、次年度の支援につなげるために欠かせない、年度末の「計画評価」のポイントと、そこで最も重視すべき「利用者の満足度」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL94から抜粋して作成しています。
講師は、日総研出版「障害者の個別支援計画の考え方・書き方」の著者であり、武庫川女子大学 文学部 心理・社会福祉学科の教授の松端 克文(まつのはな かつふみ)先生です。
1. 1月〜3月は「評価」の季節
個別支援計画の運用は、PDCAサイクルの繰り返しです。
- Plan(計画): アセスメントに基づき作成。
- Do(実行): 計画に沿って支援。
- Check(モニタリング): 定期的に進捗を確認。
- Action(評価・改善): 年度末に総括し、次につなげる。
年度末(1月〜3月頃)は、1年間の支援を締めくくる「評価」の時期です。
ここでは、単に「やったか、やらなかったか」だけでなく、より深い視点での振り返りが必要です。
- 「計画通りに進められたか?(プロセスの評価)」
- 「そもそも、この計画内容は適切だったか?(計画自体の評価)」
- 「どんな成果が得られたか?(結果の評価)」
2. 支援の通信簿?「満足度」を聞いていますか
大学の授業や企業の研修では、終了後に必ずアンケートが行われ、「受講者の満足度」がチェックされます。
障害福祉サービスも同じです。
利用者はサービスを受けて生活しているわけですから、「その支援に満足しているか?」という視点が欠かせません。
評価の基準は「利用者の納得」
支援者がいくら「頑張りました!」と言っても、利用者が「毎日つまらない」「苦痛だ」と感じていれば、その支援計画は失敗です。
- 言葉で表現できる方: 面談などで率直な満足度を聞き取ります。
- 言葉での表現が難しい方: 表情、態度、行動の変化から「満足しているか」を汲み取ります。
「こちらの意図通りに動いたか」ではなく、「本人がその生活を気に入っているか」。
この“顧客満足度”こそが、計画評価の最大の指標になります。

3. 評価は「次のアセスメント」の始まり
年度末の評価は、ゴールであると同時に、次年度のスタートラインでもあります。
- 評価する: 「ここは満足度が高かった」「ここはうまくいかなかった」
- 再アセスメント: 「じゃあ、来年はどうする?」
- 新しい計画: 次の目標を設定する。
このサイクルを回し続けることで、支援の質はスパイラル状に向上していきます。
「去年のコピー&ペースト」で計画を作るのではなく、1年間の評価をしっかりと反映させた、新しい計画書を作りましょう。
まとめ:計画書は生きている
個別支援計画は、利用者の人生そのものを映す鏡です。
「立てっぱなし」にせず、常に評価し、書き換え、ブラッシュアップしていくこと。
年度末のこの時期、ぜひチームで振り返ってみてください。
「この1年、○○さんは私たちの支援に満足してくれただろうか?」と。
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- 形骸化させない「年度末評価」の進め方とシート活用法
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など、計画作成から評価・改善までの一連の流れを体系的に学べる動画を配信しています。
より良い次年度のスタートを切るために。ぜひご活用ください。
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