【通報の手順】新入職員が虐待発見!その時、組織はどう動くべきか?「隠蔽体質」を作らないための鉄則

「入職してまだ3ヶ月の新人職員が、先輩による虐待らしき行為を目撃した」

このような場面で、その新入職員はいきなり市町村へ通報できるでしょうか?
法律上は「発見した人に通報義務」がありますが、現実的には心理的なハードルが高く、非常に難しいことです。

今回は、現場で実際に起こりうる「通報のリアルな流れ」と、組織を腐敗させないために管理者が絶対に守るべき行動について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL39から抜粋して作成しています。

講師は、元 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課地域生活支援推進室 虐待防止専門官/障害福祉専門官であり、現在、社会福祉法人みんなでいきる 理事/障害福祉事業部長の片桐公彦先生です。

1. 現場のリアルな「通報ルート」とは?

法律上は「発見者が通報」ですが、組織の中では通常、以下のようなフローで相談が上がっていきます。

  1. 発見者(新人など):「これ、虐待じゃないですか?」と相談する。
  2. 上司(サビ管など):「確かに良くないね」と判断し、さらに上に上げる。
  3. 管理者・施設長:最終的な責任者として、市町村へ通報する。
  4. 市町村(障害者虐待防止センター)

ここで重要なのは、発見者だけでなく、相談を受けたサビ管にも、管理者にも、全員に等しく「通報義務」が発生しているということです。
誰かが止めていいものではありません。

2. なぜ「退職した元職員」からの通報が多いのか?

かつてのデータや実情を見ると、「内部職員」や「辞めた元職員」からの通報が多くありました。
これは何を意味しているのでしょうか?

負の連鎖のシナリオ

  1. 職員が勇気を出して、上司や施設長に相談した。
  2. しかし、施設長が「これくらい大丈夫だ」「騒ぎにするな」と握りつぶした(通報しなかった)。
  3. 職員は「この施設にはいられない」と愛想を尽かして退職。
  4. 退職後、匿名で市町村に通報した。

つまり、元職員からの通報が多い施設は、「内部で相談があったのに、管理者が通報義務を果たさなかった」可能性が高いのです。

3. 「一度の隠蔽」が組織を終わらせる

管理者が相談を受けた際、「今回は通報しなくていいか」と判断してしまうと、組織に恐ろしいメッセージが定着します。

「前回もしなかったから、今回もしなくていい(隠してもいい)」

これが「隠蔽体質」の始まりです。
一度でも通報を怠ると、次はもっと隠すようになります。そして最終的には、内部告発や大事故という形で、取り返しのつかない事態を招きます。

管理者の役割

近年、管理者自身による「自ら通報」が増えているのは良い傾向です。
現場から「虐待かも?」という声が上がったら、「報告してくれてありがとう」と受け止め、迷わず通報すること。
それが、利用者だけでなく、職員を守り、施設の信頼を守ることにつながります。

まとめ:相談を「握りつぶさない」組織へ

通報手続きにおいて最も重要なのは、電話番号(市町村の窓口)を知ること以上に、「風通しの良い組織ルート」を作ることです。

  • 新人職員へ:まずは信頼できる上司に相談してください。
  • 管理者へ:上がってきた相談は、絶対に止めてはいけません。

「報告すれば、組織として正しく動いてくれる」
その信頼感が、虐待のない施設を作ります。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • 通報時の具体的な電話対応や書類作成の流れ
  • 「報告・連絡・相談」が活発になるチーム作り
  • 管理者が知っておくべき「虐待事案発生時の危機管理マニュアル」
  • 隠蔽体質を防ぐための「コンプライアンス・倫理研修」

など、組織全体で通報義務を果たし、健全な運営を続けるための実務ノウハウを動画で配信しています。
リスクマネジメントの観点からも、ぜひご活用ください。

知識や考え方の共通認識を作る、スペシャル ラーニング

スペシャルラーニング紹介画像

弊社では、障がい福祉業界に特化したオンライン研修サービス「スペシャルラーニング」をご提供しています。
パソコンやスマートフォンでいつでもどこでも研修を受講できるため、スキマ時間を活用して、研修に取り組むことができます。

スペシャルラーニング(Special Learning)の特徴は主に以下です。

1動画3〜5分、2,000本以上のコンテンツ

1動画3〜5分×数本で1テーマの受講が完結する仕組みです。
1ヶ月30分の視聴の積み重ねでも、しっかりと知識習得につながります。

時間よりも「全員が同じタイミングで、同じ研修を受講する」ことが研修効果を最大限に発揮し、知識の共通認識を作ることにも重要なポイントです。

また、毎月約30本の新規動画が増え続けています。

著名講師の講義による「質」の高い学び

厚生労働省が国の研修で依頼する講師の方や国の研究機関の責任者、元厚生労働省の虐待防止専門官等、障がい福祉業界のトップ有識者と一緒にコンテンツ制作をしています。

そのため、スペシャルラーニングを通して、質の高い学びが実現できます。

導入から仕組み作りまで専任担当者によるサポート体制

研修は仕組み作りがとても重要です。
「どうやって事業所で仕組み化しよう」「やることが増えてしまうんじゃないかな…」
そんな悩みを解決し、運営負担は少なく、学習効果は大きい、研修運用の仕組み作りをサポートします。

少しでもご興味ある方は、ぜひお気軽に以下から資料請求・お問い合わせください!
研修環境の整備がもたらす効果や具体的な活用方法について、わかりやすくご案内いたします!

お電話でのお問い合わせ(平日10:00〜17:00)

072-648-4438 ※土・日・祝日、年末年始を除く

「1分でわかるサービス資料」資料ダウンロードはこちら

当社のプライバシーポリシーに同意の上、送信してください。

SUPERVISOR

この記事の監修者

RELATED

FEATURED

NEW ARTICLES

新着コラム