【視覚支援の落とし穴】「絵カードを見せれば動く」は大間違い。それは支援ではなく“コントロール”かもしれません

【視覚支援の落とし穴】「絵カードを見せれば動く」は大間違い。それは支援ではなく“コントロール”かもしれません

「せっかくスケジュール表を作ったのに、全然見てくれない」
「絵カードを見せているのに、言うことを聞いてくれない」

視覚的支援に取り組む現場から、よくこんな悩みを聞きます。
もし、あなたが「これを見せれば、彼らは動くはずだ」と思っているなら、それは大きな落とし穴にはまっているかもしれません。

今回は、視覚的支援における「提示」と「支援」の決定的な違いについて、講師の解説をもとに紐解いていきます。

この記事は、スペシャルラーニングのSL185から抜粋して作成しています。

講師は、TEACCHプログラム研究会東北支部の代表であり、クロス・カンパニー(発達障害の方々のアートプロジェクトグループCROSS TEAM)アドバイザーであり、よこはま発達グループ 公認心理師/臨床心理士/精神保健福祉士である佐々木 康栄(ささき こうえい)先生です。

それは「魔法の杖」ではありません

近年、ASD(自閉スペクトラム症)支援において、絵や写真を使う「視覚的支援」はスタンダードになりました。
しかし、普及とともに「見せれば何でもやってくれる(万能ツール)」という誤解も広がっています。

動画の中で講師はこう断言します。

「視覚支援は魔法の杖ではありません。使い方次第でプラスにも働くし、マイナスにも働きます」

情報は強力です。間違ったタイミングや、分かりにくい絵カードを見せ続けることは、彼らにとって「混乱の元」「不快なノイズ」になりかねません。
「とりあえず貼っておけばいい」という安易な提示は、かえって彼らを追い詰めることもあるのです。

相手を「従わせる」ために使っていませんか?

私たちが最も警戒すべきなのは、視覚支援を「コントロールの道具」にしてしまうことです。

  • 「ほら、カードに『座る』って書いてあるでしょ! 座りなさい!」
  • 「スケジュール通りに動いて!」

このように、相手を従わせる(言うことを聞かせる)ためにツールを使っていませんか?
これは「支援」ではなく、視覚を使った「命令・強制」です。

これでは、当事者の方は絵カードを見るたびに「また何かやらされる」「命令される」と感じ、ツール自体を嫌いになってしまいます。

目指すべきは「同じラインに立つ」こと

では、何のために視覚支援を行うのでしょうか。
それは、支援者と当事者が「フェアな関係(同じライン)」に立つためです。

音声言語での指示が伝わりにくい彼らにとって、言葉だけでまくし立てられる状況は「ルールが分からないゲーム」に参加させられているようなものです。
そこで、視覚情報を使って:

  • 「今、何が起きているか」
  • 「これから何が始まるか」
  • 「何を期待されているか」

これらの情報を「彼らに伝わる形(翻訳)」で渡すのです。
お互いに情報が共有できて初めて、対等なコミュニケーションが成立します。

まとめ:「見せる」ことが目的になっていませんか?

「視覚的提示(ただ見せるだけ)」から「視覚的支援(本人が理解し、納得して動ける)」へ。
大切なのは、ツールを作る技術よりも、その裏にある「伝えたい、分かり合いたい」というマインドです。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • 「従わせる支援」と「伝える支援」の具体的な違い
  • 個々の特性に合わせた写真・イラストの選び方
  • 失敗事例から学ぶ、やってはいけない掲示方法

など、視覚支援の本質を深めるための動画を配信しています。
ただの「貼り紙」で終わらせないために。ぜひご活用ください。

知識や考え方の共通認識を作る、スペシャル ラーニング

スペシャルラーニング紹介画像

弊社では、障がい福祉業界に特化したオンライン研修サービス「スペシャルラーニング」をご提供しています。
パソコンやスマートフォンでいつでもどこでも研修を受講できるため、スキマ時間を活用して、研修に取り組むことができます。

スペシャルラーニング(Special Learning)の特徴は主に以下です。

1動画3〜5分、2,000本以上のコンテンツ

1動画3〜5分×数本で1テーマの受講が完結する仕組みです。
1ヶ月30分の視聴の積み重ねでも、しっかりと知識習得につながります。

時間よりも「全員が同じタイミングで、同じ研修を受講する」ことが研修効果を最大限に発揮し、知識の共通認識を作ることにも重要なポイントです。

また、毎月約30本の新規動画が増え続けています。

著名講師の講義による「質」の高い学び

厚生労働省が国の研修で依頼する講師の方や国の研究機関の責任者、元厚生労働省の虐待防止専門官等、障がい福祉業界のトップ有識者と一緒にコンテンツ制作をしています。

そのため、スペシャルラーニングを通して、質の高い学びが実現できます。

導入から仕組み作りまで専任担当者によるサポート体制

研修は仕組み作りがとても重要です。
「どうやって事業所で仕組み化しよう」「やることが増えてしまうんじゃないかな…」
そんな悩みを解決し、運営負担は少なく、学習効果は大きい、研修運用の仕組み作りをサポートします。

少しでもご興味ある方は、ぜひお気軽に以下から資料請求・お問い合わせください!
研修環境の整備がもたらす効果や具体的な活用方法について、わかりやすくご案内いたします!

お電話でのお問い合わせ(平日10:00〜17:00)

072-648-4438 ※土・日・祝日、年末年始を除く

「1分でわかるサービス資料」資料ダウンロードはこちら

当社のプライバシーポリシーに同意の上、送信してください。