【支援者の心得】「再犯防止」を目的にしてはいけません。水藤先生が語る、福祉が守るべき“本質”とは?

【支援者の心得】「再犯防止」を目的にしてはいけません。水藤先生が語る、福祉が守るべき“本質”とは?
犯罪歴のある利用者さんを担当することになった時、支援者の皆さんはどんなプレッシャーを感じますか?
「もしまた万引きをしたら、事業所の責任になる」
「絶対に再犯させないように、しっかり見張らなきゃ」
そう考えてしまうのは、無理もないことです。
しかし、司法福祉の専門家である先生は、私たち支援者に対してこう断言します。
「福祉による支援の目的は、『再犯防止』ではありません」
一見、無責任にも聞こえるこの言葉。しかしここには、福祉職が絶対に忘れてはいけない「支援の本質」が隠されています。
この記事は、スペシャルラーニングのSL195から抜粋して作成しています。
講師は、元法務省矯正局の委員であり、山口県立大学社会福祉学部社会福祉学科の教授の水藤 昌彦(みずとう まさひこ)先生です。

国は「再犯防止」に躍起になっているが…
現在、日本社会は「再犯防止」に非常に力を入れています。
2016年には「再犯防止推進法」という法律が成立し、国や自治体は計画を立てて再犯を減らすよう義務付けられました。
こうした社会の空気の中で、福祉現場にも「再犯を防ぐこと」が強く求められるようになっています。
その結果、支援者が利用者の行動を過剰に制限したり、まるで警察官のように監視したりしてしまうケースも少なくありません。
再犯防止は「刑事政策」。福祉の仕事は「人権保障」
しかし、水藤先生は警鐘を鳴らします。
「再犯防止というのは、あくまで『刑事政策』の一部であって、支援の目的ではありません」
警察や司法の役割は「犯罪を管理・防止すること」ですが、
私たち福祉の役割は「その人がよりよく生きていくこと(Well-being)」を支え、「人権(権利)」を守ることです。
もし、福祉が「再犯防止」を第一目的にしてしまったら、それは福祉ではなくなり、「柔らかい警察」になってしまいます。
「よりよく生きるための支援」という軸足は、どんな相手であっても揺らいではいけません。
幸せになれば、結果として犯罪は消える
では、再犯はどうでもいいのか? というと、もちろんそうではありません。
水藤先生が提案するのは、「順序の転換」です。
- 間違い:犯罪をさせないために、生活を管理する。
- 正解:孤立や生きづらさを解消し、豊かな生活を支える。
社会的な孤立をなくし、経済的な不安を取り除き、本人が「今日は楽しかった」「明日も生きたい」と思える生活を作ること。
そうして、本人が「犯罪をしなくてもいい生活」ができるようになれば、結果として再犯は防止されます。
再犯防止は、支援の「目的」ではなく、良い支援ができた後に訪れる「結果(おまけ)」であるべきなのです。

まとめ:監視するより、生活を豊かにしよう
「またやるんじゃないか?」と疑いの目で監視するよりも、
「どうすればこの人が今日一日を笑顔で過ごせるか?」を考えること。
それが、回り道に見えて、実は一番の再犯防止策になります。
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