【脱施設化の真実】「家がなくなる!」家族の恐怖とどう向き合ったか?ニュージーランドが教える施設閉鎖のプロセス
【脱施設化の真実】「家がなくなる!」家族の恐怖とどう向き合ったか?ニュージーランドが教える施設閉鎖のプロセス
「施設をなくします」
もし日本でそう宣言したら、何が起きるでしょうか。
「職員の雇用はどうするんだ」「重度の障害がある子を路頭に迷わせる気か」と、家族や現場から猛反発が起きることは想像に難くありません。
20年前に大規模施設の全廃を成し遂げたニュージーランド(NZ)でも、状況は同じでした。
今回は、NZがどのようにしてその「恐怖」や「反発」を乗り越え、地域生活へとシフトしたのか。「移行のプロセス」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL159から抜粋して作成しています。
講師は、ニュージーランド障がい者庁 WhaikahaのMatt Frost(マット フロスト)先生です。

家族にとって施設は「家」。なくなることへの恐怖
まず、マット氏は当時の状況について正直に語っています。
「障害者本人やその家族にとって、今まで『自分の家』だと思っていた施設がなくなることについて、大きな危機感を持っていたことは事実です」
施設で働く職員にとっても、利用者にとっても、そこは生活の基盤です。
それが解体されるとなれば、「これからどうなってしまうのか」という恐怖や不安が生まれるのは当然のことです。
NZでも、決して全員が諸手を挙げて賛成したわけではありませんでした。
閉鎖は「イベント」ではなく「プロセス」である
では、どうやってその混乱を乗り越えたのでしょうか。
マット氏は、施設閉鎖は「ある日突然起きるイベント」ではなく、「時間をかけたプロセス(過程)」であったと強調します。
実際に閉鎖が実行されるまでには、十分な「時間」が設けられました。
この猶予期間があったからこそ、
- 関わる人々(職員・家族)が、次の生活を想像する
- 職員が次の仕事を見つける、あるいは地域支援へと役割を変える
- 家族が心の準備をする
といった「予習の時間」を持つことができたのです。
強引なトップダウンではなく、関わる人々の心を置き去りにしないための時間が必要でした。

移行を成功させる「3つの鍵」
マット氏は、これから地域移行を進めようとする日本に向けて、成功のために不可欠な3つの要素をアドバイスしてくれました。
1. 明確な「計画」を打ち出すこと
ただ「施設をなくす」と言うだけでは不安を煽ります。
「いつまでに、どのようなステップで、どのような地域生活を実現するのか」という具体的なロードマップ(計画)を提示し、安心感を醸成することが必要です。
2. スキル習得と「思いやり(Love)」ある支援
施設の外で暮らすためには、新しい生活スキルが必要です。
それを教えるとともに、事務的な手続きだけでなく、「Love & Care(愛と思いやりのある支援)」の仕組みを持つこと。精神的な支えがなければ、移行は成功しません。
3. 定期的なサポートで「勢い」を止めない
変化というものは、放っておくと元の状態に戻ろうとする力が働きます。
移行期(モーメント)の勢いを止めないために、定期的に介入し、サポートし続ける体制が不可欠です。
まとめ:「正しいことだった」と言える未来へ
インタビューの最後、マット氏は力強くこう締めくくりました。
「私自身、信念を持って言えます。施設が閉鎖されたことは『正しいこと』だったと認識しています」
痛みや不安はあっても、それを乗り越えた先には、障害のある人が当たり前に地域で生きる豊かな社会が待っています。
日本の地域移行はまだ道半ばです。
しかし、NZの事例は「しっかりとした計画とプロセスがあれば、必ず実現できる」という勇気を私たちに与えてくれます。
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