【旧優生保護法】「違憲判決」で国はどう変わる?最高裁が認めた“歴史的過ち”と新たな行動計画
【旧優生保護法】「違憲判決」で国はどう変わる?最高裁が認めた“歴史的過ち”と新たな行動計画
2024年7月3日、日本の障害福祉の歴史が変わりました。
最高裁判所が、旧優生保護法を「憲法違反」と断定し、国に賠償を命じる統一判断を示したのです。
長瀬修先生(立命館大学)は、この判決を「障害者権利の分野で10年に一度あるかないかの、極めて大きなインパクトのある判決」と評します。
今回は、この判決の何が凄かったのか、そして判決を受けて政府が打ち出した「新たな行動計画」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL173から抜粋して作成しています。
講師は、障害学会の理事・国際委員長であり、立命館大学生存学研究所上席研究員の長瀬 修(ながせ おさむ)先生です。

なぜ「画期的」なのか?最高裁が下した2つの判断
旧優生保護法(1948〜1996年)は、障害のある方に対し、本人の同意なしに不妊手術を強制した法律です。被害者は約2万5千人にのぼります。
今回の最高裁判決が画期的だった理由は、主に以下の2点です。
1. 制定時から「憲法違反」だった
最高裁は、「この法律は1948年にできたその時から、すでに憲法に違反していた」と明確に断じました。国会が全会一致で通した法律を、司法が「最初から間違いだった」と全否定するのは非常に重い判断です。
2. 「除斥期間」の壁を突破した
法律には「20年経つと賠償を請求できなくなる(除斥期間)」というルールがあります。
しかし最高裁は、「国が差別的な政策を行い、手術を強制したにも関わらず、20年経ったから責任はないというのは著しく正義に反する」として、このルールの適用を認めませんでした。
これにより、すべての被害者が救済される道が開かれたのです。

政府の新たな一手。「優生思想」との決別へ
この判決を受け、国も重い腰を上げました。
10月8日には新たな補償法が成立しましたが、それだけではありません。政府は「優生思想および障害者に対する偏見・差別のない共生社会」の実現に向けた、新しい行動計画の策定に乗り出しました。
「奪われた権利」を支援する
かつて旧優生保護法は、障害者から「子供を持つ権利」を奪いました。
その反省に立ち、新たな計画では以下のような取り組みが進められます。
- 障害者が希望する結婚・出産・子育てへの支援
- 好事例集(ケーススタディ)の作成と周知
- 自治体・事業者への啓発動画やリーフレットの配布
「子供なんて作らせない」としていた国が、180度転換し「結婚や子育てを支援する」と舵を切ったのです。
被害者の声が動かした「三権分立」の機能
この歴史的転換は、国が自然に変わったわけではありません。
仙台の飯塚潤子さん(仮名)をはじめとする被害者の方々、そして弁護団が、諦めずに声を上げ続けた結果です。
- 立法(国会)が作り、
- 行政(政府)が執行し続けた人権侵害を、
- 司法(裁判所)が是正させた。
長瀬先生は、「三権分立(チェック・アンド・バランス)の機能が有効に働いたことを改めて示した」と語ります。
被害者の痛みを司法が受け止め、それが国の政策を変える原動力となったのです。
まとめ:現場も「結婚・子育て」支援へ
国の大きな方針は決まりました。これからは「障害者の結婚・出産・子育て」を社会全体で応援するフェーズに入ります。
福祉現場で働く私たちも、「障害者に子育ては無理だ」という無意識の偏見(優生思想)を持っていないでしょうか?
障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、
- 旧優生保護法問題の全容と歴史的背景
- 障害のある方の「恋愛・結婚・子育て」支援の実践例
- 意思決定支援と権利擁護の具体的な進め方
など、新しい時代の支援者に求められる知識とマインドを動画で配信しています。
国の変化に合わせて、私たちの支援もアップデートしていきましょう。
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