【国交省検討会】駅のバリアフリーは「ハード」から「ハート」へ。身体障害の突破口が知的障害をどう救うのか?

【国交省検討会】駅のバリアフリーは「ハード」から「ハート」へ。身体障害の突破口が知的障害をどう救うのか?

先日、国土交通省で「駅などのバリアフリー化に関する検討会」が開催されました。
ニュースを見ると、エレベーター設置などの「ハード面」だけでなく、今後は「心のバリアフリー(ソフト面)」や、地域ごとのまちづくりに重点が置かれていくようです。

「駅のバリアフリーって、車椅子の人の話でしょ? 知的障害や発達障害には関係ないのでは?」

もしそう思われたなら、それは少しもったいない捉え方かもしれません。
今回は、障害者運動の歴史と、「身体障害者が開けた突破口が、どう知的障害者の暮らしを変えるか」について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL173から抜粋して作成しています。

講師は、障害学会の理事・国際委員長であり、立命館大学生存学研究所上席研究員の長瀬 修(ながせ おさむ)先生です。

「心のバリアフリー」理解度は82%? 数字と実感のギャップ

検討会の資料によると、「高齢者・障害者等の立場を理解して行動できている人の割合」は約82%(2022年度末)に達しているそうです。

「えっ、そんなに高いの?」と驚く支援者の方も多いでしょう。
確かに、昔のように駅で乗車拒否にあってデモ行進をする…といった光景は見なくなりました。それは、長年の障害者運動が成功し、社会が便利になった証拠です。

しかし、「8割が理解している」という数字と、現場で感じる「冷ややかな視線」にはまだギャップがあります。
ハードが整った今だからこそ、次は目に見えない「心の壁」や「制度の谷間」を埋めていくフェーズに入っています。

身体障害者が開けた「風穴」は、知的障害者にも繋がっている

日本の福祉制度の多くは、身体障害のある当事者たちが声を上げ、行政と交渉して勝ち取ってきた歴史があります。
では、それは知的障害者には関係ないのでしょうか?

いいえ、違います。彼らが開けた「風穴(突破口)」は、確実に知的障害者の支援にも繋がっています。

事例1:情報のバリアフリー

国会で作られた「旧優生保護法に関する調査報告書」には、専門用語を噛み砕いた「分かりやすい版」が作成されました。
これは、被害者に多くの知的障害者がいたことを踏まえ、「情報のアクセシビリティ(バリアフリー)」が意識された結果です。

事例2:重度訪問介護

重度の障害者が地域で暮らすための「重度訪問介護」。最初は身体障害者が対象でしたが、現在では強度行動障害のある知的障害者へと対象が拡大されています。

「自分たちで主張できる人(主に身体障害者)」が最初にドアをこじ開け、その開いたドアを通って、他の障害種別(知的・精神)の人たちも恩恵を受ける。
この「突破口の連鎖」こそが、日本の福祉を発展させてきたのです。

【重要】「話せる障害者が偉い」というエイブリズムに陥るな

ここで一つ、私たちが絶対に気をつけなければならないことがあります。
それは、「障害者同士の分断」です。

社会を変えるためには、「言葉で論理的に主張できる当事者」がリーダーになりがちです。
しかし、だからといって「話せる障害者は偉くて、話せない(重度・ノンバーバルな)障害者はダメだ」と思ってしまったらどうなるでしょうか?

それは、私たちが批判している「エイブリズム(能力主義・健常者中心主義)」そのものです。

支援者に託された役割

知的障害のある方の中には、言葉で意思を伝えるのが難しい方もいます。
だからこそ、支援者の出番です。

  • 表情や行動から「こうしたい」という意思を汲み取る。
  • 二択にして選びやすくする。
  • その「声なき声」を、支援者が代わりに社会へ届ける。

身体障害の方が開けてくれた道を、今度は私たちが、「話せない当事者」と共に広げていく番なのです。

まとめ:制度の歴史を知れば、連携の力が見えてくる

「あの人たちは別の障害だから」と線を引くのではなく、お互いが切り開いた成果をシェアし、協力し合うこと。
それが、誰もが暮らしやすいインクルーシブな社会への近道です。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • 言葉のない重度障害者の「意思決定支援」の具体的手法
  • 障害者運動の歴史と、権利条約の成立過程
  • 強度行動障害支援者養成研修のポイント

など、利用者の「思い」を社会につなぐための実践的なスキルを動画で配信しています。
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