【インテーク面談の極意】「1時間」で本音に迫る!本人・家族・関係者の情報をどう組み合わせる?

「インテーク(初回面談)で、何を聞けばいいのか分からない」
「時間が足りなくて、深い話までたどり着けない」

就労移行支援事業所などにおけるインテーク面談は、利用者との信頼関係を築く最初の一歩です。しかし、初対面の緊張感の中で、限られた時間内に必要な情報を全て引き出すのは至難の業です。

今回は、年間50件のインテークを担当する現場の事例(ジョブジョイント大阪)をもとに、「1時間で核心に迫るための工夫」と、本人・家族・関係者の情報を組み合わせる「多角的なアセスメント」について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL37から抜粋して作成しています。

講師は、NPO法人ジョブコーチ・ネットワークの理事であり、日本職業リハビリテーション学会の近畿ブロック代表理事であり、社会福祉法人北摂杉の子会ジョブジョイントおおさかの所長の星明 聡志(ほしあき さとし)先生です。

1. 限られた「1時間」を最大化する事前準備

インテーク面談の時間は、「1時間」が限界です。
これ以上長引くと、緊張している本人やご家族の負担が大きくなりすぎてしまいます。

短い時間で効率よく情報を得るために、以下の工夫が有効です。

  • 「基礎情報シート」の活用:
    診断名、生育歴、学歴などの基本情報は、事前に(あるいは当日までに)アンケート形式のシートに記入してきてもらうようにします。
  • 面談での役割:
    当日は、書いてもらったシートを見ながら、「特に深掘りしたい部分(赤字の重要項目)」だけをピンポイントで聞き取ります。ゼロから全て聞く時間をカットします。

2. 「診断名」を聞くか聞かないかの判断基準

診断名や、診断を受けた日、そして「当時の心境」。これらは非常にセンシティブな情報です。

  • 聞くメリット:
    「当時の心境」を聞くことで、本人が自分の障害をどれくらい受け入れているか(障害受容・自己理解の程度)を知るチャンスになります。
  • 現場の判断:
    ストレートに答えてくれる人もいれば、触れてほしくない人もいます。
    「聞かなきゃいけない」とマニュアル通りに進めるのではなく、当日の本人の様子や雰囲気を見て、「今は聞かないでおこう」と判断する柔軟さ(現場感覚)も必要です。

3. 満足度を高める「期待」のヒアリング

過去のこと(生育歴)だけでなく、「未来のこと」も必ず聞きましょう。
特に重要なのが、「期待する支援サービスは何か?」という質問です。

  • 「生活リズムを整えるのを手伝ってほしい」
  • 「就職に向けた対策を一緒に考えてほしい」

「何を求めているか」を具体的に聞き出すことで、本人のニーズと支援のミスマッチを防げるだけでなく、「自分の要望を聞いてくれた」という満足度にも繋がります。

4. 「情報のズレ」を見逃さない!家族・関係者へのインタビュー

インテークの精度を高める最大のポイントは、「情報のクロスチェック(照らし合わせ)」です。

生育歴のズレに真実がある

「生育歴」について、本人と親御さん、それぞれに別のシートを書いてもらいます。

  • 本人の記述: 書きたくない過去を隠していることがある。
  • 親の記述: 客観的な事実や、本人が忘れている詳細が書かれている。

この「食い違い」こそが、重要なアセスメント情報です。
本人、家族、そして関係機関(学校の先生、医療機関、相談支援員など)。立場の違う人々から同じ項目を聞き取り、情報を立体的に組み合わせることで、初めて「その人の全体像」が見えてきます。

まとめ:インテークは「パズル」を合わせる作業

インテーク面談とは、単に質問を投げかけるだけの場ではありません。
事前に書いてもらったシート、当日の会話、家族からの情報、関係者からの情報。これら全てのピースを組み合わせ、「本当のニーズはどこにあるのか」を探る作業です。

1時間という限られた時間を、単なる情報収集で終わらせず、信頼関係の構築と深い理解のために使ってください。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • すぐに使える「インテーク面談シート」のテンプレート
  • 本音が話しやすくなる「ラポール(信頼関係)形成」の会話術
  • 家族と意見が食い違った時の調整・合意形成スキル
  • アセスメント情報を支援計画に落とし込む具体的な手順

など、相談支援や就労支援の入り口となるインテークの質を劇的に高めるための実務ノウハウを動画で配信しています。
最初のボタンの掛け違いを防ぐために。ぜひご活用ください。

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