【スマホ×支援】「おしゃれでかっこいい」が大事。知的・発達障害の苦手をカバーするICT活用術

【スマホ×支援】「おしゃれでかっこいい」が大事。知的・発達障害の苦手をカバーするICT活用術
「支援現場でスマホを使うなんて…」
まだそんな風にためらっていませんか?
実は、スマートフォンやタブレットといった情報端末は、知的・発達障害のある方にとって、眼鏡や車椅子と同じくらい重要な「生活を助ける道具」になり得ます。
今回は、彼らの苦手を補うICT活用のメリットと、無料アプリ「アシストガイド」、そしてツールを使った「表出(発信)支援」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL166から抜粋して作成しています。
講師は、香川大学教育学部附属特別支援学校の校長であり、言語聴覚士、公認心理師であり、香川大学教育学部の教授である坂井 聡(さかい さとし)先生です。

彼らの「苦手」をスマホが「カバー」する
なぜ、情報端末が有効なのでしょうか?
それは、「彼らが苦手としていること」を、「端末が得意としていること」で完璧にカバーできるからです。
- 記憶が苦手
- → 自分の頭で覚えるのではなく、「スマホに覚えさせておく」(作業内容を写真に撮る、メモする)。
- 耳からの情報理解が苦手
- → その場で写真を撮り、画面を見せて「視覚的に伝える」。
- 助けを求めるのが苦手
- → 困った時に見せる画面(SOS)を用意しておく。
無理に本人の能力を上げようとするのではなく、便利な道具を使って「できる状態」を作ること。これがICT支援の基本です。
無料アプリ「アシストガイド」と「かっこよさ」
動画内では、講師がソフトバンクと共同開発したアプリが紹介されました。
- 名称:アシストガイド
- 対応:iPhone / Android
- 価格:無料
- 実績:約3万5千ダウンロード
スケジュール管理や手順の提示などが直感的に行えるアプリです。
そして、講師は「おしゃれでかっこいい支援」というキーワードを強調します。
大きな絵カードや分厚いファイルを持ち歩くよりも、スマホをサッと取り出して確認する方が、街中では自然で「かっこいい」ですよね。
本人の自尊心を守るという意味でも、スマートなデバイス活用は非常に有効です。
「伝える(構造化)」だけで満足していませんか?
最後に、コミュニケーション支援において絶対に忘れてはならない視点があります。
それは、「一方通行になっていないか?」ということです。
スケジュールや手順書を見せて「分かりやすく伝える(構造化)」ことは普及してきましたが、それはあくまで「支援者→利用者(受信)」の流れです。
「やりたくない」と言える権利
いくらスケジュールが理解できても、本人が「今はやりたくない」「疲れた」と感じることはあります。
その時、本人から「発信する(表出)」手段がないと、どうなるでしょうか?
言葉で言えない彼らは、叩いたり、物を投げたりする「問題行動」で拒否を伝えるしかなくなります。
- 「やりたくない」
- 「手伝ってほしい」
こうした本人の意思を、スマホやカードを使って「自分から発信してもらう」経験を積むこと。
構造化(受信)と表出(発信)、この両輪が揃って初めて、本当のコミュニケーション支援と言えます。

まとめ:文明の利器を使って、対等な対話を
スマホは単なる娯楽道具ではありません。
彼らの記憶を助け、意思を伝えるための「言葉」であり「脳の補助装置」です。
便利なものはどんどん取り入れ、お互いが楽に、楽しくやり取りできる環境を作っていきましょう。
障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、
- 「アシストガイド」の具体的な操作・活用方法
- VOCA(音声出力装置)やタブレットを使った意思表示の訓練
- ICTを活用した就労支援の成功事例
など、デジタルツールを使って支援の質を高めるためのノウハウを動画で配信しています。
新しい支援の形を取り入れるために。ぜひご活用ください。
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