【支援のヒント】「服を脱ぐ」は氷山の一角?行動の裏にある“根っこ”を見抜く「氷山モデル」とは

【支援のヒント】「服を脱ぐ」は氷山の一角?行動の裏にある“根っこ”を見抜く「氷山モデル」とは
「利用者さんが人前で服を脱いでしまう」
「性的な発言が止まらない」
こうしたトラブルに直面した時、私たちはつい「どうやって止めさせるか(How)」ばかりを考えてしまいます。
しかし、先生はこう警鐘を鳴らします。
「目に見えている問題行動は、氷山の一番上の部分にすぎません」
今回は、性的な問題行動の背景に潜む複雑な要因を整理するためのフレームワーク、「氷山モデル」について解説します。

性的な行動は「氷山の一角」にすぎない
私たちが現場で見ている「服を脱ぐ」「体を触る」といった行動は、海の上に顔を出している氷山の一角です。
ここだけを叩いても、またすぐに別の形で問題が噴出します。
なぜなら、その水面下には「個人的課題」「社会的課題」「価値観・思想」という3つの巨大な層が隠れているからです。
これらが絡み合って、最終的に「性的なトラブル」として表出しているのです。

水面下の課題①「個人的な課題」
まず、氷山のすぐ下にあるのが「個人的な課題」です。
これは性欲そのものの問題というよりは、生活スキルやコミュニケーションの課題です。
- 対人関係がうまく結べない(寂しさ)
- 時間を守れない、生活リズムが崩れている
- 自分の気持ちを言葉で伝えられない
「寂しいけれど、どう人と関わればいいか分からない」というストレスが、手っ取り早い快楽や注目を集める手段としての「性的行動」に繋がっているケースが多くあります。
水面下の課題②「社会的な課題」
さらにその下には、個人ではどうにもできない「社会的な課題」があります。
出会いの場の欠如
学校を卒業すると、多くの障害者は「家と作業所の往復」だけの生活になりがちです。
異性と自然に関わったり、コミュニケーションを学んだりするコミュニティが地域に圧倒的に不足しています。
貧困と風俗
坂爪氏の元に相談に来る女性の中には、「福祉就労(就労B型など)では食べていけないから」という理由で、風俗店で働いている方が少なくありません。
「お金がない」「居場所がない」という社会的な欠陥が、結果として彼女たちを性的なリスクに晒しているのです。
水面下の課題③「価値観・思想(差別意識)」
そして、氷山の最も深い根底にあるのが、私たち社会が持つ「価値観や思想(差別意識)」です。
- 「障害者に性教育なんて必要ない」
- 「生産性が低いのだから、給料(工賃)が安くても仕方がない」
こうした「障害者だからこの程度でいいだろう」という無意識の差別が、貧困を生み、教育の機会を奪い、最終的に当事者を性のトラブルへと追い込んでいます。
ここが変わらない限り、根本的な解決は難しいのです。
解決のヒント:女性だけの「居場所」を作る
では、どうすればいいのでしょうか。
動画の中では、一つの解決策として「女性利用者メインの就労継続支援B型事業所」の事例が紹介されました。
そこでは、女性同士で悩みを話す「ガールズトーク」が行われ、お互いの自己肯定感を高め合うことができます。
これは、
- 個人的課題(コミュニケーション・孤独の解消)
- 社会的課題(安全な居場所の確保)
この両方を同時に解決する素晴らしいアプローチです。
まとめ:表面的な行動に振り回されないために
目の前のトラブルに焦ってしまった時は、この「氷山モデル」を思い出してください。
「この行動の背景には、貧困があるのではないか?」
「寂しさを埋めるための行動ではないか?」
そう考えるだけで、支援のアプローチは「注意する」から「環境を整える」へと変わるはずです。
障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、
- 「氷山モデル」を使ったケース検討の演習
- 障害者の就労と貧困問題へのアプローチ
- 異性間トラブルを防ぐための環境調整
など、表面的な対応で終わらせない、本質的な支援力を身につけるための動画を配信しています。
問題の「根っこ」を見る力を、ここで養いませんか?
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