【成年後見制度】「使えない」って本当?始めるべき「ベストなタイミング」と今やっておくべき準備

【成年後見制度】「使えない」って本当?始めるべき「ベストなタイミング」と今やっておくべき準備

「成年後見制度は一度始めたらやめられない」
「家族でもお金が下ろせなくなって不便だ」

そんなネガティブな噂を聞いて、「うちは使わないほうがいいのかな?」「でも、子供の将来を考えたら使わざるを得ないのかな?」と悩んでいる親御さんは多いはずです。

結論から言うと、「迷っているなら、今は無理に使う必要はありません」

今回は、成年後見制度をスタートする「適切なタイミング」と、契約する前にこれだけはやっておきたい「準備」について解説します。

この記事は、スペシャルラーニングのSL27から抜粋して作成しています。

講師は、親なきあと相談室の主宰の渡部 伸(わたなべ しん)先生です。

無理に使う必要はない。「両親が元気」ならまだ早い

成年後見制度の理念(本人の自己決定の尊重)自体は素晴らしいものです。
しかし、制度を利用すると、裁判所の監督下に入るため、これまで通り柔軟にお金を使うことが難しくなる側面もあります。

そのため、講師はこう断言しています。

「ご両親が揃っていて、まだ子供の面倒が見られるのであれば、僕は(制度利用は)いらないと思っています」

お子さんが20歳になったからといって、自動的に後見人をつけなければならない義務はありません。
親御さんが元気で、お子さんの生活や財産を守れているうちは、慌てて不自由な制度に飛び込む必要はないのです。

考えるべきタイミングは「親が一人になり、健康不安が出た時」

では、いつから検討を始めればよいのでしょうか。
一つの目安となるのが以下のタイミングです。

  1. ご両親のどちらかが亡くなり、お一人になった時
  2. さらに、残った親御さんの健康に不安が出てきた時

「自分もそろそろ、いつ何があるか分からないな」と感じた時こそが、親から後見人へとバトンタッチを検討する時期です。
そこまでは、「親の愛」で守ってあげても問題ありません。

契約はしなくても「相談窓口」だけは確保しておく

ただし、「今は使わないから」といって、何もしなくていいわけではありません。
最も怖いのは、親御さんが急に倒れたり認知症になったりした時に、「どこに相談すればいいか分からない!」とパニックになり、準備不足のまま望まない形(見ず知らずの専門家など)で後見人がついてしまうことです。

契約はしなくても、今のうちに「地域の相談窓口」とは繋がっておきましょう。

チェックすべき3つの場所

  1. 自治体の相談窓口
    • 多くの自治体では、社会福祉協議会などに委託して「成年後見センター」などの名称で窓口を設けています。まずはここを探してください。
  2. 地域の家族会
    • 先輩の親御さんの中には、すでに後見制度を使っている方がいるかもしれません。実際の使い勝手を聞くには一番の場所です。
  3. 親たちが立ち上げたNPO法人
    • 地域によっては、障害者の親たちがNPOを作り、法人として後見人を引き受けている場合があります。こうした団体と早めにつながっておくと、将来スムーズに依頼できる可能性があります。

まとめ:制度は「逃げない」。焦らず準備を

成年後見制度は、親なきあとの子供を守るための「道具」の一つです。
道具を使うタイミングは、家族の状況に合わせて自分たちで決めていいのです。

「まだ早いかな?」と思ったら、まずは情報収集から。

障害福祉の研修動画サービス「スペシャルラーニング」では、

  • 成年後見センターでの相談の仕方
  • 「法人後見(NPOなど)」と「市民後見」の違い
  • 先輩家族が語る「後見人をつけて良かったこと・困ったこと」

など、いざという時に慌てないための予備知識を動画で配信しています。
転ばぬ先の杖として、まずは知識のお守りを持ちましょう。

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