【ASDの基礎】クラスに1人はいる?「三つ組みの特性」と「脳のタイプ」として理解する自閉スペクトラム症

【ASDの基礎】クラスに1人はいる?「三つ組みの特性」と「脳のタイプ」として理解する自閉スペクトラム症
ASD(自閉スペクトラム症)は人口の約2〜3%、つまり「学校のクラスに1人か2人はいる身近な特性」です。
では、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
専門的には「三つ組みの特性」と呼ばれる3つの領域の偏りが診断の基準となります。
ASDを理解する上で欠かせないこの「三つ組み」と、併せて知っておくべき「併存症」について解説します。
この記事は、スペシャルラーニングのSL176から抜粋して作成しています。
講師は、元ハーバード大学医学部精神科・マクリーン病院の医師であり、精神科・児童精神科医師/博士(医学)であり、よこはま発達クリニックの副院長である宇野 洋太(うの ようた)先生です。

ASD診断の鍵。「三つ組みの特性」とは?
ASDの特性は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の3つの領域に集約されます。これを「三つ組み」と呼びます。
① 対人関係・社会性(人付き合い)
多数派の人たちとは異なる距離感や付き合い方をします。
- マイペース・孤立型:一人でいることを好む。
- 受動型:自分から関わらないが、誘われると断れない(NOと言えない)。
- 積極奇異型:積極的に関わるが、相手の状況(空気)を読むのが苦手。
「人嫌い」なわけではなく、関係性の築き方が独特なのです。
② コミュニケーション(意思伝達)
言葉のやり取りにおける特性です。
- 会話のキャッチボールが苦手:一方的に話したり、応答が難しかったりする。
- 言葉を文字通り受け取る:「ちょっと待って(数分)」を「少しの時間(数秒)」と捉えたり、冗談が通じにくかったりする。
③ イマジネーション(想像力)
ここで言う想像力とは、「目に見えないもの(未来や時間)を予測する力」のことです。
- 変化が苦手:先の見通しが立たないと不安になるため、「いつも通り(ルーチン)」や「秩序」を好む。
- こだわり:興味の対象が狭く、深く没頭する。
「融通が利かない」と捉えられがちですが、裏を返せば「見通しがあれば安心できる」ということでもあります。

良い・悪いで判断しない。「脳のタイプ」という視点
これらの特性は、集団生活の中では「困ったこと(ネガティブ)」として捉えられがちです。
しかし、これらは決して「悪いこと」ではありません。
- マイペースさ → 独自の視点・集中力
- こだわりの強さ → 専門性・探究心
場面によっては、これらが大きな強みとして発揮されます。
最近では、これを「ニューロダイバーシティ(神経多様性)」と呼び、単なる障害ではなく「脳のタイプ(OS)の違い」として捉える考え方が広がっています。
単独とは限らない。ADHDなどとの「併存」
また、支援の現場で重要なのが「ASD単独とは限らない」という事実です。
ASDのある方は、他の神経発達症(発達障害)を併せ持っていることが多くあります。
- ADHD(注意欠如・多動症)
- うっかりミスや、衝動的な行動。
- ASDの方の約7〜8割に、このADHDの特性も併存していると言われています。
- LD(学習症)
- 知的能力に問題はないが、「読む・書く・計算する」の特定の領域だけが極端に苦手。
- DCD(発達性協調運動症)
- 手先が不器用で、細かい作業や運動が苦手。
「この人はASDだから」と決めつけず、ADHDの衝動性やLDの困り感がないか、複合的な視点で見ることが大切です。
まとめ:特性を知れば、支援は「通訳」になる
「なんでそんなことするの?」と理解できなかった行動も、「三つ組みの特性」というレンズを通すことで、「先の見通しがなくて不安だったんだな」「言葉を文字通り受け取ったんだな」と理解できるようになります。
支援者の役割は、彼らの特性を否定することではなく、彼らの脳のタイプに合わせて環境を調整する「通訳」になることです。
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